中国製技工物からベリリウム検出
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長妻大臣閣議後記者会見概要
(H22.2.9(火) 19:10 ~ 19:45 省内会見室)
- (記者)
- 中国製の歯の詰め物など歯科技工物についてお伺いしたいのですが、 私どもが中国から取り寄せた歯科技工物について、専門機関に依頼をして独自に成分の分析を行いましたところ、日本で歯科合金として使用が禁じられている発がん性のあるベリリウムが検出されました。 これについての受け止めと、輸入されている歯科技工物に関しては薬事法上の規定がありませんが、今後どのような対応を検討されているのかお聞かせください。
- (大臣)
- これについてもTBSの「報道特集」という番組で御指摘いただいて、今言われたベリリウムというものが検出されたということです。 このベリリウムというのは、ガスや粉じん状態で吸入されると健康被害を生ずる場合があり、合金を扱う歯科技工士などの歯科技工に従事する方に、 注意が必要とされているという厚生労働省の判断でして、これについては、「適当でないのではないか」ということです。 おっしゃられるように、今現在こういう輸入は歯科医師御本人の御判断で個人輸入という形で調達されております。 それについて具体的な基準がどこまで作れるのかどうか研究して見たいというふうに、先ほど局長とも話をいたしまして、 今後どこまで基準作りが出来るのかどうか、あるいは具体的な品名というよりも、別の形での基準なのかも含めて研究をするということになりました。 御指摘ありがとうございます。
- (記者)
- 中国製の歯科技工物が入ってくる背景として、歯科医師や、歯科技工士の経済的な困難性もあると思いますが、 中国製は非常に安いものですから、この辺についての受け止めはいかがでしょうか。
- (大臣)
- これについての背景も調査する予定にしております。 いろいろな調査がありますが、国外に制作を委託する理由で一番多いのが、国内で制作する技術、材料がないという回答をしたところが、46%という調査結果も聞いております。 技術、材料がないということが価格の問題も入っているのかどうかを含めて、背景に構造的な問題があるのか、ないのか、 あるいはこの一カ所だけの話なのか、かなり拡がりのある問題なのかについても実態把握をして行きたいと思います。
- (記者)
- 実態把握に関して、厚生労働省の研究班が昨年3月に、厚生労働科学研究費で報告書を出しているのですが、 上海など、中小の技工所についての視察を行っていないまま、「特に問題はない」というような報告書を出しているのですが、 実態把握をどのような形で、いつまでにどのように行うのかという具体的なところをお聞かせください。
- (大臣)
- 土曜日の番組で指摘をされて、その直後にいろいろ連絡を取って我々も検討しておりますので、 もう少し時間をいただいて我々としても先ほど申し上げましたように、これがどこまで拡がりのある問題なのかどうかを含めて、 おっしゃられるように平成20年度の厚生労働科学研究で一旦研究をしておりますので、その研究結果ももう一度分析しながら必要な追加調査をやって行きたいと思います。
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~中国製技工物関連抜粋~
【厚労省ホームページより出展】