第153回北海道歯科技工学術研修会
【日 時】 平成30年6月30日(土)
受付12:30/開会13:00~17:30
【会 場】 ホテル三浦華園
滝川市花月町1−2−26 TEL:0125-22-2101
【受講料】 会員 1,000円
(卒後3年以内の会員の道技主催学術研修事業の受講料は無料)
未入会員 10,000円
【単 位】 自由研修8単位
「平成30年度社会保険歯科診療改定の概要」(13:20~13:50)
戸島 和之 (公益社団法人北海道歯科技工士会副会長)
講 演Ⅰ(14:00~16:00)
演 題 「どう考える、人工歯配列!」
講 師 田中 昌弘(LAB QUALITY 代表)
抄 録
日々、わたくしたち歯科技工士は数多くの義歯を製作している。現在ではメソッド(方法論)として広く認知されているものも多いが、おそらくどの方法を例にとっても、術者によって人工歯のサイズ選択や、配列位置と角度(どこに向かうのか)に差異が現れ、最終的に結果にも大きな影響を及ぼす場合がある。「うまくいった」「うまくいかなかった」この原因はどこにあるのか。生体には許容範囲があり、臨床上の正解には当然幅があるとは考えるが、解剖学的、生理学的な分析を利用し、最終像を想定することは、ラボサイドにおいては臨床上有効な手段だと考える。今回、ラボサイドでもここまで想定できるという観点で、わたくしが行っている人工歯配列とその判断基準について、そのキーポイントをお話ししたい。また時間が許せばではあるが、クリニカルサイドとラボサイドの情報交換について、皆さんの参考になるよう須田先生と意見交換を行いたい。
講 演Ⅱ(16:10~18:10)
演 題 「口腔外科から全顎補綴まで 歯科医師と歯科技工士の治療完了までの道」
講 師 須田 善行(さっぽろ石山通り歯科 ペリオ・インプラントセンター院長)
抄 録
歯科に関する疾患は、小さいものは歯牙のう蝕から、大きいものは頭頸部腫瘍切除後の再建外科なども治療範囲に属し、部位や大きさも非常に多岐に渡っている。疾患の重症度や部位の大小だけではなく、歯科に委ねられている治療のゴールは、痛みや違和感などからの解放や審美性の改善だけではなく、時にはその人の命や生き方まで大きな責任を負っている。歯科医が請け負う仕事には、治療の過程の中に必ず歯科技工士というパートナーが必要となる。まず治療開始から考えると、治療計画の段階での模型相談, 治療の方針を具現化する模型製作があり、口腔外科治療であれば外科手術の結果を左右するような補綴装置や診断模型。全顎補綴治療であれば治療咬合の顎位から口腔内に再現されたプロビジョナルレストレーションやトリートメントデンチャーなども挙げられる。これらの症例が示すように、我々が向かう治療のゴールには歯科医師と歯科技工士の共同の取り組みが非常に重要であると言っても過言ではない。これまで過ごしてきた診療環境の中で、その時代、その地域、また様々な職場環境の中で数多くの信頼できる歯科技工士と知り合うことが出来た。今回、演者は自分の財産でもある信頼のできる歯科技工士との治療の道を供覧し、今までの感謝とエールを皆様にお送りしたい。