第153回北海道歯科技工学術研修会報告
空知歯科技工士会 柳 清三郎
 さる、6月30日(土)に滝川市ホテル三浦華園に於いて、第153回北海道歯科技工学術研修会が開催されました。 LAB QUALITY代表 田中昌弘先生による『どう考える、人工歯配列!』 札幌石山通り歯科 ペリオ・インプラントセンター院長 須田善行先生による『口腔外科から全顎補綴まで 歯科医師と歯科技工士の治療完了までの道』のご講演を頂きました。
 田中先生の「義歯の製作課程にはいろいろなメゾット(方法論)があり、どの方法においても、術者の人工歯のサイズの選択や配列位置や角度に差があり、上手く行く場合やそうではない場合がある。生体によっては許容範囲に差があり、その患者にあった解剖学的、生理学的な分析をすることで最終的な完成像を想定する事ができる。」との言葉に、会場内から『参考になった! 今後の配列にいかしたい!』との声も聞こえました。田中先生が普段からおこなっている人工歯配列とその判断基準のキーポイントを教えていただき、会員の今後の義歯への考え方や取り組み方に大きな影響を与えていただきました!
 須田先生からは、歯科治療の課程の中には必ず歯科技工士というパートナーが必要となる、という言葉のテーマがあり、治療計画の段階での模型相談や治療の方針を具体化する模型製作がある。口腔外科治療であれば外科手術の結果を左右するような補綴装置や診断模型。全顎補綴治療であれば治療咬合の顎位から口腔内に再現されたプロビショナルレストレーションやトリートメントデンチャーなどもあげられる。これらの症例の治療のゴールには、歯科医師と歯科技工士の共同の取り組みが非常に重要である。といった言葉を発していただき、われわれ歯科技工士の存在意義と重要性を再確認できた講演内容でした。どちらの講演も、会員の更なる知識向上と仕事へのモチベーションがあがる内容で大変有意義な研修会でした。
   tanaka  suda