歯に関するさまざまな人工物を作成する
歯科技工士は、歯科医師の指示に従って、入れ歯や差し歯、矯正装置、マウスピースなどを作成する仕事です。歯科技工士の仕事でいちばんイメージしやすいのは、歯医者さんに行った時、虫歯を削った後に入れる詰め物を作るところでしょう。
歯科医師や歯科衛生士が虫歯を削って入れ歯を入れる箇所の歯型を取りますが、それが歯科技工所に渡されます。歯科技工士は義歯や入れ歯といった歯科技工物を、患者さんの歯の状態に合わせて作成します。製作する歯科技工物はさまざまですが、たとえば入れ歯やクラウンと呼ばれるかぶせもの、さらに歯列矯正などで使用される矯正装置などがあり、口の中で使われる人工物全般を取り扱っています。
誰しも経験があると思いますが、ちょっとでも歯がしみたり、痛くなると敏感に感じてしまうのが人間の口の中というものです。
そんな繊細な神経の走る口内に人工物を入れて装着するわけですので、歯科技工物には最大限の精密な技術と集中力が求められます。ちょっとした加工のちがいで患者さんの快適さがガラリと変わってしまうので、大変神経を使う仕事です。